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2008年9月17日水曜日

井上耕介先生の殉難

井上耕介先生は釧路税務署に属官として勤務当時税法の改正があり これが実施急務の令伝達の命を受け 明治四十一年三月六日 釧路より厚岸へ向かう途中 片無去駅亭百㍍余の前方に於いて 大吹雪のため遭難されました
先生は その命の迫るや樹木の枝に脚絆を目印として取付け 重要書類鞄を着衣の外套で包み その上に伏臥 遂に難に殉ぜられました
税務官吏としての職責を死をもって果たされましたその 崇高なる責任感に 当時の札幌税務監督局長吉田平吾氏は自ら撰筆 慰霊の悼文を刻記されています 全道税務官吏を始め同関係者の努力 更に地元太田兵村の挙村の協力により 大正二年遭難の地に 殉難慰霊碑が建立されました
爾来 祭祀今日に至っております
先生の偉績を敬仰追慕の士相集い 本会を結成 斎場維持に務めております 
慰霊祭は毎年秋に執行致しております

     井上耕介先生奉讃会

井上耕介先生慰霊祭案内

謹啓 不順な気候の夏も過ぎ 突き抜ける蒼空に片雲の
浮かぶ好季節となりました折柄
益々の御健勝をお慶び申し上げます
つきましては
井上耕介先生殉難慰霊祭を 左記に従い執り行いたいと
存じます
尚 本年は先生没後百年にあたります
時節柄御多繁のおり 誠におそれいりますが 

御臨席下さいますよう 謹んで御案内申し上げます   

                             敬 具


  平成二〇年九月  
                         井上耕介先生奉讃会
                   名誉会長 厚岸町長 若狹 靖
                           会 長  室崎正之


  記
日 時 平成二〇年一〇月一〇日(金曜日) 
    午後一時三〇分
場 所 井上耕介先生殉難慰霊斎場(厚岸町片無去)
     雨天の際は太田公民館にて執り行います

    尚 祭事終了後は引続き会場にて直会の儀を 
    行いたいと存じますので 御案内申し上げます
     斎場までの道路には指導標を設置しております
    慰霊祭についての御連絡御照会は
    副会長 池田治 にお願い申し上げます
       (〇一五三・五二・五一六七 池田税理士事務所) 
追
井上耕介先生が亡くなられて 今年で百年になります
没後百年を期して 何か記念事業をと考えておりましたが
現地斎場に桜の植樹を思いつきました
北海道新聞社から寄贈を受けた苗木と合わせ五十本の桜の苗木を植えました
今年の五月十八日です
来年はちらほら花をつけるかもしれません
この若木が大きく育ち 爛漫と咲き誇り 先生の遺徳を後世に伝えるその様を 一同夢見ています
尚 慰霊碑や斎場の玉垣も 度重なる地震等により 随分傷みが激しく危険な状態になりました それで先年 抜本的補修を致しました 面目を一新しております 
植樹当日の写真を同封いたします ご覧下さい




井上耕介先生慰霊碑 碑文

  碑 文


 井上耕介君篤行之士也夙奉職於税務功績尤顕 
  明治四十一年三月六日帯改正税法實施之急務自釧 
  路至厚岸比日暴風狂雪交通全杜絶矣雖然官命  
  不可緩一日君奮然決意曰十年之俸禄爲應一日之  
  急也此行不能乎奈奉公之大義何奮闘邁進而  
  斃至誠如君洵官吏之模範也茲同僚及有志相謀  
  建碑遺跡以表其義烈  
   大正二年四月  
   正六位  
  札幌税務監督局長     吉田平吾撰書
  勲六等  



井上耕介君篤行(とくこう)ノ士ナリ  
夙(つと)ニ税務ニ奉職シ功績モットモ顕(あらわ)ル  
明治四十一年三月六日  
改正税法實施ノ急務ヲ帯ビ  
釧路ヨリ厚岸ニイタル  
比(この)日暴風狂雪、交通全ク杜絶(とぜつ)ス匜  
雖然(しかりといえども)官命一日モ緩(ゆるがせ)ニスベカラズ
君奮然ト決意シテ曰(いわ)ク  
十年ノ俸禄ハ一日ノ急ニ應ゼンガ為(ため)ナリ  
此ノ行(こう)アタハズンバ、イカンゾ奉公ノ大義ヲナサン
奮闘邁進(ふんとうまいしん)シコウシテ斃(たお)ル  
至誠君ノ如キハ洵(まこと)ニ官吏ノ模範ナリ  
茲(ここ)ニ同僚及ビ有志相謀(あいはかり)  
碑ヲ遺跡に建テ、以(もって)其ノ義烈ヲ表ス  
大正二年四月  
正六位  
札幌税務監督局長     吉田平吾撰書  
 勲六等