2011年9月9日金曜日
23年6月定例会を中心に
平成23年8月
平成23年も8月に入りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は平成23年6月の定例会と選挙後5月10日に開催された臨時会の模様をお知らせいたします。
尚、議会の詳しい内容は8月発行される「議会便り」を御覧下さい。
平成23年6月 第2回定例会
【 本 会 議 】
本会議では、発言回数は原則として3回となっています。そのため質問と答弁がすれ違うこともあります。但し一般質問では一門一答方式が採用されいます。また一般質問には時間制限があり、質問答弁を含めて一時間以内となっています。
一 般 質 問
私を含め、全部で6人の議員から一般質問がありました。
尚、私は ① 防災対応の検証。 ② 避難場所、避難路、避難方法。 ③自動車での避難。④ 避難施設の装備。 ⑤ 衛星携帯電話。 ⑥安否確認・避難者名簿。 ⑦北電の対応。 の7点について 質問しました。
以下、私の一般質問の要旨です。
① 「防災対応の検証」
問・・・ 今回の防災対応につき、町はどのような方法で検証を行ったか。
答・・・ 「広報あっけし・4、5月号」「町のホームページ」で町民の意見を募集し、町職員から改善点などの報告を求め、関係機関との協議や担当課内での検討、検証を行った。
問・・・ 町民からの意見は、全部で何件寄せられたか。
答・・・ 8件あった。
問・・・ なぜ自治会に働きかけ地域住民と懇談しないのか、災害要援護者への対応につき関係者と意見交換しないのか、障碍者本人や関係者との話し合いをするなどの方法で、各層からの意見を求めないのか。
積極的に町民の意見を聞きとり、今後の施策に生かそうという姿勢が感じられない。
優秀な役場職員が専門家として検討するのだからそれで充分ということか。
答・・・ 民生委員の会議、自治会との懇談会などの機会を設け、防災について意見を聞いていく。
② 「避難場所、避難路、避難方法」
問・・・ 避難場所、避難路、避難方法については「一刻も早く最寄りの高台へ」という一次避難の観点から全てを洗い直すべきだ。
宮園、真栄地区の鉄道用地を突切っての避難路設定、奔渡地域の御供山への避難路設定に一歩前進が見られたことは大いに歓迎する。是非地域住民との十分な相談協議の上進めて頂きたい。他の地域についても同様、一次避難場所として活用できる近くの高台の検討を、地域住民との相談のうえ進めて欲しい。
答・・・ 地域に住んでいる皆さんとじっくり話し合い、進めていく。
③ 「自動車での避難」
問・・・ 自動車での避難についてその危険性をきちんと示すべきだ。
今回の町内でも避難路で渋滞を引き起こしている。
身動きのとれないなか津波に襲われた被災地も多い。
また渋滞は自動車でしか避難できない人の避難行動を妨げる、緊急車両の活動を妨害する。
答・・・ 緊急車両の経路についてはハザードマップで示したい。
④ 「避難施設の装備」
問・・・ 今回の被災地域での検証を見てもいざというとき、机上の計画通り人が動く保証はない。
又、避難施設をみると、暖房、照明、ラジオなどを含め、停電に対応できる設備を持っていないところが多い。経験上大きな地震は冬に来る。電気のあるなしに拘わらず、暖房、照明等ができる設備が必要だ。また、発電設備を持った避難施設や他の施設はきちんと作動するのか。
答・・・ 避難施設では松葉町集会所のみに発電設備がある。改めて、他の発電設備を持つ施設を含め、全ての施設設備の確認を行っている。
⑤ 「衛星携帯電話」
問・・・ 津波で役場庁舎も壊滅的にやられ、備え付けた連絡機材も役に立たないなか、唯一頼みの綱は衛星携帯電話だったとの報道がある。町では衛星携帯は何台装備しているか。
答・・・ 装備していない。指摘を受けた衛星携帯電話は直ちに用意したい。
⑥ 「安否確認・避難者名簿」
問・・・ 大災害では町民の安否確認が重要課題だ。避難所に誰が避難しているか把握するため、避難者名簿の設置等検討して貰いたい。
答・・・ 先進地の避難所マニュアルなどの事例を参考に、避難者名簿の作成を含め避難所の運営や手続きを決め、その生かし方を検討していきたい。
⑦ 「北電の対応」
問・・・ オール電化の家を見るまでもなく、真冬の停電は住民の命に関わる。今回の震災時町内の一部が長時間にわたり停電した。
その際「北電」は、民間企業の傘の中に隠れ、自社職員の安全を全てに優先した。自社職員を危険な目にあわせるわけにはいかない、大津波警報・避難勧告の出ている間は下に降りられないと高台から動こうとしなかった。との話がある。
答・・・ 当日停電の復旧を直ちに要請した。町内には指定業者があるものの、故障箇所の検査探索は釧路支店から来なければならないとのことである。
北電では避難勧告の出ている所には行けない、社員の命が大事だの回答であった。
何度かの話し合いの結果、安全確保のため自衛隊に来町を願い、隊員3名の付添いを得て、どうにか修復を行った。
問・・・ 町民の命と健康を守るのは、町の最も重要な責務である。あらゆる方策を検討して、そのような「北電」の職員のみに頼らなくても、早急に復旧できる体制を構築すべきだ。
答・・・ 言うまでもなく電気は、重要なライフラインであり、今後の課題として「北電」とも協議していきたい。
【予算委員会・補正予算】
予算委員会は、議長を除く全議員(12名)によって構成されます。
なお委員会での審議は一問一答の形で行われ、回数に制限はありません。
審議は款項目に従って〈目)ごとにおこなわれます。記載は審議の順に従っています。
私の主な発言と答弁の要旨をお伝えします。
『宮園公園駐車場整備事業』(9款教育費 6項保健体育費 2目社会体育費)
問(室崎)《要旨》・・ 事業の内容。
答《要旨》・・・・・ 事業名は宮園公園駐車場整備事業。駐車場1500㎡と通路100㍍×5.5㍍を整備する。事業費2千万円である。
場所は、宮園公園パークゴルフ場脇、同休息棟に並んで設置する。
駐車場が近くにないため不便であること、また車上荒らしの被害が見られることなどからパークゴルフ場に隣接した駐車場の設置が要望されていたものである。
問(室崎)《要旨》・・ 駐車台数は、何台を見ているか。また平常時、利用者はどの程度の人数か。常時何台程度の駐車があると見込んでいるか。
答《要旨》・・・・・ 駐車可能台数は、車椅子用スペースを含め73台となる。また利用者は多い日で150人位の利用がある、駐車台数は50台位あると推定している。
仕様は所謂アスファルト舗装、通常の駐車場舗装方法で、凍上抑制層27㎝、下層路盤工15㎝、アスファルト安定処理5㎝、細粒度アスコン3㎝となっている。
問(室崎)《要旨》・・ 所謂アスファルト舗装で2千万円と説明を受けた。これがダスト舗装(砕石舗装)なら事業費はどの程度になるか。
(答弁に手間取り暫く休憩の後)
答《要旨》・・・・・ ダスト舗装にすると1250万円となる。
問(室崎)《要旨》・・ 3月11日以前ならばこのような質問をしなかったと思う。また駐車場の必要性、規模についてあえて言うつもりもない。ただ、現在3月11日を境に世の状況は大きく変わってきている。行政の全ての施策も、これに応じて一つ一つ検討されるべきだ。
大震災の津波は厚岸町をも襲った、私たちの町厚岸町においても大きな被害を受けた多くの人がいる。住居や工場の被害に耐え、またカキの養殖施設、アサリの島に壊滅的打撃を受け、それでも歯を食いしばって頑張っている多くの人たちがいる。
また、町においても、この後復旧、復興支援に多くの財源を必要とすると思われる。
そんななか、従来立案した計画、施策をただ漫然と施行するだけでいいのか。
ダスト舗装の経費を聞いても資料がないのかすぐに答えられない等、計画された事業をもう一度検討し、同じ行うにしてもいろいろなやり方を検討するという姿勢がみえない。
答《要旨》・・・・・ 計画時においては、ダスト舗装を含め、いろいろな方式を検討した。砂利定圧で良いのではないかとの考えもあった。
本事業は公園の要綱にのっとった形で駐車場の整備を行うものである。
確かにこの時期いろいろなものが災害の中で必要になってくると思う。しかし災害一辺倒ではなくいろいろな事業が粛々と進められなければならない。
この事業は社会体育として必要性のあるとの判断の中での整備である。
公園の要綱にのっとった事業なので、社会資本整備事業交付金(50%・1千万円)が交付される事が決定している。町の一般財源からの持ち出しは1千万円ですむ事になる。
【平成23年5月臨時会】
選挙の後、最初の「第1回臨時会」は、5月10日、開催されました。
ここでまず、議長、副議長の選挙、議席の指定、各常任委員会など 、議会の構成が決められます。
議長には、音喜多議員、副議長には佐藤議員が選ばれました。
議会の詳細については、厚岸町公式ホームページをご覧ください。
尚、私は釧路東部消防組合議員に任ぜられました。
釧路東部消防組合は、地方自治法に定められている特別地方公共団体で、「一部事務組合」です。一部事務組合とは、複数の普通地方公共団体等(市町村等)が行政サービスの一部を共同で行うことを目的として設置する組織です。
釧路東部消防組合は、厚岸町、釧路町、浜中町により設置されています。
消防議会は、3町から町議会議員4名づつ、計12名で構成されています。
定例会は3月、12月の年2回となっており、臨時会は随時開催されます。
議長、副議長、監査委員は3町の持ち回りとなっています。議長は南谷議員(厚岸町)、副議長は津村議員(釧路町)、監査委員は菊地議員(浜中町)となりました。
先日、ある本の一節が目にとまりました。議員のイメージについて書かれたくだりです。
曰く、「傲慢、利己的、威張る、我が儘、強欲、恫喝、権力、我田引水、態度が悪い、人の話を聞かない」とありました。
「他山の石」という言葉もありますが、自らを厳しく律して行かなければならない、と思っています。
いろいろご意見があると存じます。皆さんの考えをお聞かせ下さい。
疑問点のある方、詳しく知りたい方、お問い合わせ下さい。
尚、議事録は議会事務局、情報館にあります。厚岸町公式ホームページにも掲載されています。
今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
2011年8月19日金曜日
議会報告 23年3月定例会を中心に
東北関東大震災により命を落とされた多くの方のご冥福を祈り、被災された方々の一日も早い立ち直りを願っています。お身内ご親戚や知人の消息が未だ分からないという方も町内に少なくないと聞いています。話を聞くたびに胸が詰まり、言葉になりません。
また、我が厚岸町も津波により被害を受けました。床上床下浸水の被害に遭われた方も多く、漁業被害も大きなものでありました。本州の惨状に比べ、人命に被害がないだけでもよしとしなければといった声も多く聞かれます。それを否定するものではありませんが、だからといって被害に遭われた方の苦難・大変さが変わるものではありません。
被災された方を支えるために、何が出来るか、ほんの少しでも出来ることはないか、一人一人が考え、実行に移す事がなにより大事と思っています。私も微力を尽くします。
3月議会(平成23年厚岸町議会第1回定例会)は3月2日から16日まで開催されました。
私の発言の主なものを、大震災に関連するものを中心にお知らせいたします。
議会の詳しい内容は、今後発行される「議会便り」を御覧下さい。
【予算委員会・新年度予算】
議会は、11日地震の直後、大津波警報が発令され直ちに休会としました。15日に再開され、厚岸町の被災状況の行政報告があり、11日までの審議に引き続いての予算審議に入りました。
予算委員会は議長を除く全議員(15名)によって構成されます。委員会での審議は1問1答の形で行われ、回数に制限はありません。審議は款項目に従い(目)ごとに行われます。
15日は8款1項2目「災害対策費」で今回の被災について審議が集中しました。
〈安否確認、被害調査〉
問(室崎)《要旨》
高齢者の家庭には電話での安否確認を行ったと聞いている。今日資料で住宅の被害状況の集計(月14日現在)が配布されているが、床上浸水をした家で、一人暮らしの高齢者など高齢者のみの世帯がどのくらいあるか、応援もなく困難を極めている災害要援護者(高齢者世帯・障碍者・病人世帯)がないか。
答《要旨》
安否確認は電話で直ちに行った。
床上浸水により、住めないとの相談が1件あった、町営住宅に移転するべく手配している。
ただ現在、全体についてそのような調査をしていないので相談のない部分は把握していない。
問(室崎)《要旨》
前述の集計には、被災事業所の数も含まれているか。
答《要旨》
この集計には入っていない。
問(室崎)《要旨》
産業被害の実態把握はどのように行っていくのか。漁協・商工会との連携はどうか。
答《要旨》
事業所については、一般住宅の調査の翌日職員を派遣して、被害状況の聞き取り調査を行った。 尚、産業被害の状況については、これから明確になると思われる。漁協や商工会による詳細な調 査もお願いしている。実態が明らかになったところで、支援施策を検討していく。
〈避 難〉
問(室崎)《要旨》
今回の大津波警報での避難者の多くが自動車を利用している。渋滞で動けなくなった所もみられ、自動車での避難は危険だ。横断歩道を渡る徒歩避難者が危険な事態も見えた。出来る限り徒歩での避難をもっと強く呼びかけるべきだ。また皆が自動車で避難すると、どうしても自動車でしか避難できない人の妨げになる。
答《要旨》
寒い、避難場所までの距離が遠いなど、自動車を使う理由はいろいろ考えられるし、やむをえない事情もある、自動車での避難が危険であることを周知し、近くの高台に直ちに避難するよう呼びかけるとともに、避難場所の検討を行う。
問(室崎)《要旨》
全く身一つで避難し、水や食料などは全く持たない人が多く見られた。
避難持ち物リストを提示するなどして、最低限の食料や救護品、避難用品をもっていけるよう普段から心がける呼びかけを行うべきだ。自分で出来ることは何なのかを考えて貰うことも町は呼びかけるべきである。
答《要旨》
厚岸町の避難実態にあった防災グッズのリストを提示するなどして、普段から避難の際の備えを 心がけるよう指導したい。
問(室崎)《要旨》
保育所、学校での避難態様。
答《要旨》
保育所では何れも普段の避難訓練などの成果があらわれ、全員無事で混乱や事故もなく、避難場所から保護者と連絡、迎えられることができた。各学校ではそれぞれ状況を判断しながら、下校路に教員を配置するなど安全を確保し、下校させた。但し、今回の様な大津波警報発令の事態は初めての経験で、このような場合学校に留め置いた方がいいのか、早く下校させた方が良かったのか、各学校地域の状況を勘案して検討する必要がある。
〈検 証〉
問(室崎)《要旨》
今回の震災の避難や支援などの対策について、職員の意見や感想、気づいたことを聞くことは大いに結構だが、職員のよかれと思って行ったことが、町民にどう受け止められたか。この検証は必要だ。全町民に対してどんな小さな事でも、提言を含めて気づいたことを指摘して貰うことが大事だ。「町長への手紙」の特別版を作ってはどうか。
答《要旨》
可能な限り、そのような方向で準備をする。
問(室崎)《要旨》
水をかぶって使い物にならなくなった大型ごみを、家の近くで集めておき収集して貰う、特設のゴミ置き場が設置できないかとの要望も多い。
答《要旨》
道路にあがったゴミをまとめておいた所に、これ幸いとトラックで、倉庫に入れてあったと思われる全くぬれてもいない古い道具を捨てていく。そんな行為が相次ぎ、これを制止するため何人もの職員をさかれた。漁協にも応援を頼み、警察に巡回をお願いした次第である。1件1件調査し、行為者を明らかにして厳罰に処したい所であるが、そんな作業をしている暇もなかった。この状態ではゴミ置き場を作り、被災者の援護に役立てることは事実上できない。
〈感 謝〉
問(室崎)《要旨》
それぞれの避難所で、差し入れや避難協力など、献身的支援があったと聞いている。町として事 実をきちんと把握し、しかるべき感謝の意を表すべきである。
答(町長)《要旨》
親身になって御協力いただいた方々に対し、状況を調べ御礼に伺いたい。
また、今回の経験で、食料暖房電気など避難所の課題もいろいろ浮き彫りになっている、その課 題克服のため検討していく。
〈防 潮 堤〉
問(室崎)《要旨》
宮園、真栄地区の防潮堤が今年から工事にはいると聞く、直接住民の命を守る施設であるだけに、他のものと異なり、事業が先送りされないよう、町としてもよろしくお願いしたい。
答《要旨》
道の事業であり、住民との話し合いも終わり、今年から工事が始まる。被災地のため協力の要請もあり、いろいろなところに波及することは考えられるが、この事業については、そのようなことのないよう、要請をしていく。
〈被災地に対する支援〉
問(室崎)《要旨》
厚岸町の主要産業の一つであるカキの養殖は、昭和の初めから宮城県のカキ養殖業者、宮城県の人々に支えられて発展してきたと言っても過言ではない。その人々が今、壊滅的打撃を受けている。漁業協同組合は当然、支援を行うべく検討協議に入っていると思われるが、町としてもこの被災地の救援、そして復興支援に向かって行動を起こすべきだ。
答(町長)《要旨》
全くその通りだと思う。ただ、連絡もとれず相手側の状況も解らない状態だ。事態を確認しながら進めていきたい。
【本会議・一般質問】
一般質問には時間制限があり、質問答弁を含めて1時間となっています。
1、プレミアム付商品券について
問《要旨》
この事業の内容。
答《要旨》
商工会が事業主体となり、地元消費の拡大と商工業者の活性化及び町民の生活支援を目的に、30%のプレミアム付商品券を発行する。
一セット5000円で6800セット販売する。町はそのプレミアム分1千万円を補助する。
問《要旨》
販売方法。
答《要旨》
商工会窓口、湖北湖南と3カ所での販売を計画している。事前予約の方法も検討中である。
購入は1世帯4セットまでとし、1回目で購入出来なかった方は、2回目で優先する。
問《要旨》
大型店も参加するのか。
答《要旨》
商工会員367店の案内をし、87店が参加する。町内の大型スーパー2店及びドラックストア1店は参加しない。
問《要旨》
経済効果について事後きちんと検証し、その結果を公表すべきだ。
答《要旨》
検討する。
2、T P P(環太平洋経済連携協定)及び 日豪EPA(経済連携協定)について
問《要旨》
国は突然T P P(環太平洋経済連携協定)に参加するとの話を持ち出した。これは多国間(米豪等の9カ国)の経済連携協定であり、二国間で締結されるFTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)と異なり例外を認めない関税撤廃や貿易障壁の撤廃を図るとするものである。
また、全国でT P P反対の運動が盛り上がりを見せている中、今度は事実上中断していた日豪EPAを再開した。輸出産業の活性化を図り、経済を立て直すとするが、これにより、国内の一次産業は壊滅し、北海道地域は崩壊するとの報道もある。
答《要旨》
北海道による試算では、T P Pによる影響額は2兆1000億円、日豪EPAによる影響額は1兆4000億円とされる。影響額の7割はオーストラリア関係といえる。
また、日豪交渉では「コメ」は関税撤廃の対象外とされるが、牛肉乳製品は難しいと伝えられる。
問《要旨》
厚岸町の産業に対する影響につき、実態を調査したと聞く、その上でどの程度と試算しているか。
答《要旨》
農業における影響は、昨年12月の定例会で85%の農家が減少するとしたが、乳価の下落する中で15%の農家が営業できるのかと指摘を受け、100%の減少とした。
生乳生産、肉牛生産など全てが影響を受け、その額は60億9800万円の減少となる。
町内農家113戸が離農せざるをえず240人余りの生産従事者、300人の家族が生活に困窮する。町内農地1万737㌶が耕作放棄地となる。
地域経済に及ばす影響としては、町営牧場の閉鎖に伴う影響が2億4500万円、太田農協の解散により損益が34億2200万円、畜舎住宅建設など町内建設業者5800万円減少、自動車の購入整備8500万円、運送業で2億3800万円減少、町内商店販売額は3億5200万円の減少、森林施業、教育部門などへの影響を合わせ、農業関係の総影響額は、105億5500万円の減少と試算した。
水産業では、コンブ漁業を主にしている364戸の53%193戸483人が減少する。
厚岸町の生産するコンブは、加工用が主で輸入品と競合し、コンブ生産額12億3100万円の70%、8億6200万円が減少する。市場水揚げ額への影響額と合わせ14億4000万円の減少となる。
地域経済への影響では、コンブ干しアルバイト232人、30日で6900万円減少、漁協手数料収入が6300万円減少、資材等漁協購買額が2億2400万円減少、コンブ干場の手入れ船舶や船外機更新などの他、小売業販売額でも4億9300万円の減少、漁業生産額で14億4000万円、地域経済への影響額が9億300万円、合わせて23億4300万円の減少という影響をうけると試算される。
この影響は、厚岸町経済の根幹を揺るがし、厚岸町の崩壊を招きかねない。
食料の確保は、軍事、エネルギーと並び、国家存立の重要な柱である。
厚岸町のみならず日本の農林水産業や地域経済の崩壊を招くT P Pへの参加、牛肉・乳製品の関税撤廃対象からの除外のない日豪EPAには、断固反対である。
問《要旨》
町の取り組み。
答《要旨》
全国の消費者協会、関連89団体に呼びかけをした。釧路市、市議会、釧路町村会、同議長会と共同で道に対して T P Pへの参加を絶対に行わないよう提案している。
農業、漁業の振興と安全安心な食の生産への取り組みを強化していく。
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この他、いろいろな項目について発言していますが、紙面の都合上割愛します。
詳しくはこの後できる議事録を御覧下さい。議事録は議会事務局、情報館、厚岸町のホームページで御覧頂けます。(私宛お申し付け下さっても結構です。)
尚、私の今期4年間の一般質問項目の一覧をつけておきました。
3月29日 臨時会が開催されました。
① 厚岸町災害見舞金支給条例が改正され、見舞金支給額は床上浸水の場合、単身世帯で現行の10,000円が30,000円に2人以上の世帯で20,000円が50,000に引き上げられました。3月11日からの適用となり、同日以降に支給された見舞金は内払扱いとみなされます。
② 災害援護資金の貸付条例が制定されました。
今回の地震津波による被災世帯主に対して、住宅被害には100万円以内、家財の損害には30万円以内、水道などの設備被害には50万円以内の貸付を行う内容です。
③ 中小企業者等対する復旧資金利子補給に関する特例条例が裁定されました。
今回の地震津波による被災中小企業者等で、平成23年東北地方太平洋沖地震災害に係る災害貸付融資要領(北海道経済部長通知)による貸付資金及び厚岸町中小企業融資規則による貸付金により融資を受けた者に対する利子補給をおこなう内容です。
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今まで経験したことのない大災害を目の当たりにして、多くの方の善意の動きが出ています。
救援物資を受け付けている「あみか」には、沢山の品物が届いています。
議会では、議員会に積み立ててあった会費を議員会からの義捐金として寄付しました。
また、私の友人はトラック1台と従業員2名を現地に派遣したいので、町に問い合わせて欲し
いと申し入れてくれました。(町単位では動けないので道が取りまとめ中とのこと)
23日本の森情報館協議会が開かれました。その席でこの図書館は何が出来るだろうとの声が上がり ました。皆で考え、情報館に集う人に呼びかけ「古本市」を行い、その益金を役立ててはということになりました。29日に実行委員会を開き「東北関東大震災支援“古本市”」を5月1日行うこととなりました。
ごくごく小さな試みですが、なにかやらなければという思いの人たちが集まっています。
皆様の御協力を御願いします。
いろいろご意見があると存じます。皆さんのお考えをお聞かせ下さい。
疑問点のある方、詳しく知りたい方、お問い合わせ下さい。
子どもには健やかな成長を、若者には夢を、働き盛りには生きがいを、そしてお年寄りには安心を与えることの出来る町をつくりたい。そう願って24年間頑張ってきました。
任期もあと僅かになりましたが、精一杯頑張ります。
一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
今期4年間に行った一般質問項目一覧
(内容については議会便りを御覧下さい)
平成19年6月 定例会
1、学校の統合について
2、財政見通しについて
平成19年9月 定例会
1、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)について
2、学校林について
平成19年12月 定例会
1、災害対策について
2、廃棄物について
平成20年3月 定例会
1、孤老死・孤独死対策について
2、字名地番変更事業について
平成20年6月 定例会
1、「協働のまちづくり」について
平成20年9月 定例会
1、「防災」について
2、「まちづくり地域懇談会」について。
平成20年12月 定例会
1、「感染症対策」について
平成21年6月 定例会
1、厚岸町「ホームページ」の作成について
平成21年9月 定例会
1、「戸籍事務電算化」とその財源について
平成22年3月 定例会
1、「地域医療」体制の構築と充実について
平成22年6月 定例会
1、「口蹄疫」について
平成22年9月 定例会
1、「定住自立圏形成協定」について
平成22年12月 定例会
1、T P P(環太平洋経済連携協定)について
平成23年3月 定例会
1、プレミアム付商品券について
2、T P P(環太平洋経済連携協定)及び 日豪E P A(経済連携協定)について
2011年8月15日月曜日
地域崩壊の悪夢 「TPP」にどう対処するのか 22年12月 定例会一般質問
問 我が国発展のためにTPP(環太平洋経済連携協定)に参加するとの話が突然浮上した。これは多 国間(米・豪等の9カ国)の経済連携協定であり、二国間で締結されるFTA(自由貿易協定)、EPA (経済連携協定)と異なり例外を認めない関税撤廃や貿易障壁の撤廃を図るとするものである。これ に我が国も参加するとなると、国内の一次産業は壊滅する、北海道地域は崩壊するとの報道もあ る。
答 現在、二国間で締結されるFTA、EPAではお互いの国の状況を考慮した関税撤廃削減の除外品目の設定など、日本の農水産業主要作物などへの影響が回避されている。
TPPではこの配慮が認められず、地域の産業、経済に及ぼす影響は大変大きい。
釧路総合振興局の試算によると釧路管内の農業生産額の減少額は436億円、関連産業及び地域経済への影響額は、1512億円、雇用の減少は1万5千人とされる。
問 厚岸町にはどのような影響があるか。
答 農業部門では肉用牛生産額は現在2億3200万円程となっているが、全て輸入物に置き換わる、生産額はゼロとなると予想される。
酪農業は現生産額58億6600万円の15%の8億8000万円となり、減少額は49億8600万円と試算される。地域経済の影響額は間接的波及を含め42億5700万円、農業全体で94億7500万円に及ぶと見られる。
町内の農家は現在110戸であるがこの内94戸が減少し16戸となる。農家の減少により牧草地1万737ヘクタールの内8500ヘクタールが耕作放棄地になってしまうと予想される。
水産業ではホタテが現生産額1200万円の内400万円減、コンブでは12億3200万円の内5億3000万円減、スケトウダラでは1800万円の内1000万円減、イカが1800万円の内600万円減、サンマでは23億3500万円の内3億7400万円の減、タラでは400万円の内200万円減となり、合計36億1900万円の漁獲金額の内9億2600万円程が減少と影響額を試算した。
カキ・アサリについては安価で大量の輸入物により大きな影響が出、他の魚種や地域経済にも大きな影響が出ると考えられるが、カキ・アサリを含め、「道」からの影響額算出根拠が出ていないため試算から除外した。実際には試算した数字を大きく上回り、漁家の減少や雇用にも大きな影響を及ぼすものと考えられる。
林業ではシイタケに大きな影響が考えられる。
問 地域崩壊という言葉が現実味を帯びる試算だ。ただこの数字が「道」の試算に机の上で係数を掛けただけのものではないのか。
農業では関連産業として、建築業、建設業、運輸業や農業関連物資の販売業等に直接及ぼす影響を試算すべきだ。
漁業ではカキ・アサリを始めとして「道」試算の魚種以外についても、町独自にその影響額を試算すべきだ。また漁家はどの程度減少すると見込まれるのか、雇用への影響があるというが具体的にどのような状態になるのか、町としての予想を示すべきだ。ことは厚岸町の問題だ。
答 現場での聞き取りを含め、きちんとした調査をして影響の試算を出したい。
問 厚岸町は今後どのような対策をとろうと考えているか。
答 TPPの交渉に参加することは絶対反対であることをあらゆる場において表明していく。国の施策が示されれば、その内容を吟味し厚岸町にとり有効な施策を取り入れるため農協漁協と協議しながら対策を講じる。将来を見据えた海外と競争ができる農林水産業を早急に確立するため、その活性化と経営体質強化の施策を恒常的にはかる。
問 一部の閣僚が公言するような、一地方、一生産団体の問題ではない。国の一次産業の健全な発展なくして、食の安全も、自給率向上もあり得ない。国のあり方の基本を決める問題だ。その意味からも食料生産地である厚岸町は全国展開している消費者団体と手を結び、全国に働きかける姿勢が大事だ。
答 北海道消費者協会、厚岸消費者協会や釧路消費者協会など消費者団体もTPP反対集会には参加し、一緒に反対の意思を明確にした。一緒にやっていきたい。
2011年8月8日月曜日
犯罪者名簿 定住自立圏構想 22年9月定例会一般質問
問 「犯罪人名簿」は何に基づきどのように作成され運用されているか。
答「犯罪人名簿」は厚岸町行政組織規則第二条別表中に町民課窓口サービス係の分担事務として名称が記載されている。これは地方検察庁から送付される既決犯罪通知書及び刑執行状況通知書をもとに作成される。
取扱基準の規定はない。
問 この法的根拠はなにか。
答 市区町村では長い間国からの訓令等に基づき、いわば受動的に犯罪人名簿の調製整備を行ってきている。大正6年内務省訓令第1号により犯罪人名簿を整備することが義務づけられた。戦後地方自治法はこれを引き継ぐ規定を持たず、現在直接市区町村に対し整備を義務づける規定をした法律・政令はない。
国は「犯罪人名簿」の作成運用は地方公共団体の自治事務としている。
問 国などの要請があるからとはいえ、法的根拠も定かでないままに、個人の犯罪歴というプライバシーの最たるものを情報提供している現状は、個人情報保護法、個人情報保護条例に違反する疑いが強い。国も厚岸町もなんとか合法だとするため、難しい理論を展開しているが、全国市町村戸籍事務担当者の集まりである全国連合戸籍事務協議会が毎年「犯罪人名簿の取扱は個人情報保護法に反して違法だ。法的整備を急いで欲しい」と国に対し要望書を出している。この団体には厚岸町の担当者も入っている。
国のいうように法律による整備は不要で、自治事務、町の権限による事務ならば、町は独自に条例による法整備をすべきである。
答 早急に検討し善処する。
「定住自立圏形成協定」を締結する狙いはなにか。
(22年9月 一般質問)
問 「定住自立圏形成協定」を推進する国の意図、町の狙い。
答 今日の急速な人口減少、高齢化、都市圏への人口流入、地方の衰微といった問題に対処するため国は「定住自立圏構想」を打ち出した。それは
地域における中心都市と周辺市町村が締結する協定を積み重ね、連携・協力により、都市機能の整備と生活機能の確保、圏域全体の活性化を図ろうとするものである。
町としては、この国の方策に沿って、中心市である釧路市との相互連携による町づくりを推進し、町の基礎的自治体としての機能を確保しつつ、釧路市の持つ都市機能を利活用し、住民の命と生活の機能の充実を図ろうとするものである。
問 広域救急医療など、現在種々の分野で個々の協定が締結されている。この「定住自立圏形成協定」締結により、現状はどう変わるのか。
答 今回の「協定」はこの構想以前から実施している事務事業を中心に締結するもので、この協定締結により変わるものではない。
問 協定締結により財政措置があるとされるが、予想される「厚岸町への財政措置」。
答 特別交付税や地方債による財政措置がある。特別交付税としては、この協定及び共生ビジョンに掲げる具体的取組にかかる需要額として1千万円を上限に算定される。地方債については現在対象となる事案はない。
問 消極的にすぎる。不作為の不利益を免れればよいと言う考えか。
「定住自立圏構想」は地方の自治体が個々の自立性を保持しながら相互に協力し合って町づくりを行う。国はその施策に力を貸しましょうと言うことだ。厚岸町の町づくりという点から今回の協定締結にあたり、例えば釧路に一番近く高齢化が進んでいる上尾幌地区の発展のために釧路市と協力して施策を展開しようと検討しなかったのか。
また一例を挙げれば、釧路市は生活保護受給者の自立支援の施策展開で全国に名高い。弱者を排除しない町として評価が高い。市の協力を得て「生保自立支援プログラム」を厚岸町でも行うという検討はなされなかったのか。
答 そのような形での検討はしていない。今後協定の改定作業の中で検討し充実させていきたい。先ずは協定を締結しその足がかりを作っていく。
2010年8月1日日曜日
厚岸町の口蹄疫対策(22年6月定例会一般質問)
厚岸町では口蹄疫対策としてどのようなことが行われているか。
(答)
国は口蹄疫の発生及びその疑いがあると認められたときは、農水省内及び現地に対策本部を設置し、都道府県知事と共に防疫対策を講じる。
道内に口蹄疫が発生した場合は、道庁及び現地振興局(旧支庁)内に対策本部が設置される。家畜衛生保健所が発生地における屠殺や埋却の指示を農家に出すなど、防疫対策の中心的役割を担う。
町では、国、道、家畜衛生保健所と連携をとり、家畜伝染病防疫対策本部設置要項や口蹄疫防疫対策マニュアルに基づき対策に万全を講じる。
対策マニュアルでは、国内(道外)における発生、道内での発生、釧路管内での発生、町内及び町界農家から20㎞以内での発生と4段階に分け、具体的に町の行う防疫対策の内容を定めている。
実施にあたっては厚岸町家畜自衛防疫協議会と協力して、対応を検討する。
今回、宮崎県の口蹄疫発生に対応し、厚岸町口蹄疫対策本部を設置し、具体的対策を協議決定した。町内24の施設に消毒マットを設置した。
また、防災行政無線を利用し、関係者以外の農場や町育成牧場への立ち入りの自粛を要請した。
(問)
家畜自衛防疫協議会は常設のものか。
(答)
この協議会は、家畜の伝染病を予防し、家畜の健康を保持し、生産性の向上に寄与することを目的とするもので、年に5回ほど開催されている。今年の6月、協議会長に町長が就任した。
(問)
口蹄疫の汚染国に囲まれた我が国は、この病気がいつ発生してもおかしくないと言われて久しい。専門家の間では常識だ。口蹄疫は、今から10年前十勝地方で発生している。未だ記憶に新しいことだ。
厚岸町のマニュアルはいつ作成されたものか。
(答)
今回の宮崎県の口蹄疫発生を受けて、本年6月1日付で作成された。
(問)
町の各施設の入り口に消毒マットが設置されている。
設置一覧を見ると、町施設以外では、JR厚岸駅だけだ。
全町から人が集まると思われる町内の大型店、民間の病院には設置を働きかけたのか。
伝染の予防のための消毒は、町施設入り口でさえ行えばそれで充分とは思えない。
(答)
民間の医院や大型店に消毒マットの設置要請は行っていない。
少年自然の家と厚岸漁協では自発的に設置している。
(問)
万が一、道内や町内で疑似患畜が出た場合、どのような経路を通って情報が町に伝達されるのか。マニュアルにも明記されていない。また、防疫協議会できちんと協議の上、体制として明記されているのか。
(答)
農家から家畜診療所に連絡がはいり、診断にあたった獣医は、疑似患畜となれば電話で家畜保健衛生所又は共済組合の支所に連絡を入れる。この情報が家畜保健衛生所又は家畜診療所から当然町に伝えられると考えている。
(問)
口蹄疫対策として、イベントの中止を決めた町村も多い。厚岸町でもいろいろなイベント、催し物が予定されている。行われる場所、規模により具体的対策は変わると思われる。
どのような対策をとるのか。
(答)
イベントの中止は考えていない。消毒マットや消石灰の散布による消毒を中心にして対策を考えている。
(問)
厚岸町の酪農に甚大な被害を与える家畜伝染病は、口蹄疫だけではない。特にヨーネ病は、道内での発生が多く、近隣町村でも見られる。
口蹄疫以外の家畜伝染病に対する対策はどうなっているか。
(答)
家畜自衛防疫協議会ではヨーネ病、サルモネラ病のマニュアルを作成している。
(問)
日常の予防意識を町民全員で共有することが大事だ。
農家の牧場は食品を生産している場所である。
消毒もしないで入っていくことは大変危険なんだという意識を町民皆が持つことが必要だ。この啓発啓蒙は町の大きな仕事だ。
(答)
今回の口蹄疫の事態から得られる教訓を生かし、危機管理体制の強化、啓発啓蒙に万全を期していきたい。
2010年6月11日金曜日
議会報告 22年3月定例会 1 一般質問
【平成22年3月 第1回定例会】
平成22年第1回定例会は、3月3日から17日迄の15日間の会期で行われました。
以下私の発言の主なものを要約して、ご報告いたします。
詳しい内容は、5月発行の「議会便り」をご覧下さい。
【 本 会 議 】
一般質問には時間制限があり、質問答弁を含めて一時間以内となっています。
《一般質問》
私を含め、全部で8人の議員から一般質問がありました。
尚、私は「地域医療体制の構築と充実」について質問しました。
地域医療とは、地域で医療が行われていることではありません。
医療・福祉・保健(予防)の各部門がきちんと連携し、この地で生き死んでゆく住民の生活を基底から支える「体制」そのものを言います。
「地域で医療」「地域の医療」とは根本的に違います。
現在各地で医師不足のため、大変な事態になっています。
厚岸町も例外ではありません。しかしその中で行政として地域医療体制の構築として何ができるか、考えていかねばなりません。
医師が足りない困った困ったと、行政としてなにも打ち出せない「医師不足依存症」ではいけないと考えています。そんな思いで提言を交えた質問をしました。
{一般質問の要旨}
1「地域医療体制」の構築と充実は急務
(問)
厚岸町立病院の医療圏とはどこを指すのか。
(答)
医療の役割や患者の動向、高度医療機器と手術、入院設備の充足状況などから、従来より町立病院の医療圏は厚岸、浜中両町としている。
(問)
地域医療の中核としての厚岸町立病院に求められる機能とは何か。
(答)
町民が安心してこの地に住み続けるために、現在町立病院の有している内科、外科、小児科と透析治療の常設診療科及び療養病床と二四時間の救急救命をカバーする手術入院施設の維持に努める。退院後在宅での生活を支援するリハビリは重要である。また、整形外科、脳神経内科、循環器内科は釧路市の総合病院と連携を密にして開設していく。ただ、この病院の体制・機能維持には医師の確保が不可欠である。
(問)
地域医療体制をどう充実させて行くか。
(答)
この地で生きる住民の生活全体から医療を捉え、病気だけでない「人」を診る医療が基本とされる地域医療の推進が町立病院の診療方針である。但し、急速に進む医師不足のため現状の医療体制を維持することが大変に難しくなっている。
この急激な医師不足に対応し、町全体で支え合う医療の仕組みづくりが求められる。病気に対応する医療は勿論、検診による疾病の早期発見や広報活動等による予防医療も大切である。
(問)
「地域医療」とは、この地域で医療行為を行っているとか、あの地域の医療がこうだといった「地域の医療」「地域で医療」とは次元が異なるものだ。
保健(予防、健康づくり)・福祉・医療が一体となって住民の生活を支える「体制」そのものを言う。保健との連携、福祉との連携はどうなっているのか。
(答)
保健部門では乳児から高齢者までの健康づくり、介護保険など各部門での課題に対し、町内の医師歯科医師の指導助言を受けているが、従来より全体的取り組みが課題とされる。
福祉部門では障碍福祉の面で訪問診療、訪問相談の充実と、特に重度の障碍者の自立を補う医療的ケアが必要とされる。
(問)
地域医療体制の充実に欠かせない「医療連携」を町はどのように構築していくのか。
(答)
先ずは、医師確保に努め、その上で医療機関相互の診療や投薬の情報提供の推進を図り、医療機関が別々に管理する医療データを個人でも管理しながら関係機関相互に役立てられる仕組みづくりが求められる。日常を診るかかりつけ医から、専門的な内視鏡・CT等の高度な検査手術入院が必要となった場合には、町立病院や総合病院につなげるなど、関係医療機関の役割分担と連携が求められる。
(問)
町立病院と釧路市の総合病院等の連携により、整形外科、脳神経外科、循環器内科の定期的外来が行われていることは高く評価する。と同時に厚岸郡での中核病院として、厚岸浜中両町の診療所との連携はどの程度進んでいるのか。
(答)
関係医療機関の連携を図るため、地域を越えて課題を共有し、新たな協議の場の提案を行うべく、担当者間での打ち合わせに入っている。少ないスタッフで少しでも効率よく診療を行うため医療情報が欲しいとお願いしている。
2、受診制限と医療情報共有のシステム
(問)
町立病院は投薬歴などの医療情報が欲しいと言う、対する診療所側は勤務時間外に呼び出され、膨大なカルテを探すのでは体が持たないと言う。これでは解決は遠い。
両町と医師歯科医師が一堂に会し、医師等に負担のかからないシステムを考えるべきだ。
例えば、保険証や受診カードと一体となった医療手帳を患者に持たせ、各病院・診療所等は今回の投薬(注射や薬)の情報をその手帳に記載し、患者に返却する制度を作る。
受診にはカード・保険証と共にこの手帳が必要となれば、初めて診る医師も今までの受診情報が一目でわかる体制だ。
先ずは投薬情報の共有から始めてみてはどうか。
(答)
浜中町とは医療機関の連携につき話合いの場を持つことになっている。提案の件は、参考にし乍ら考えて行きたい。
議会報告 22年3月定例会 2 議案審議
一度に15件の道路が町道として認定される議案です。これほど多くの道路が一挙に町道とされる議案はあまり例がありません。数はともかく、この中には町道とすることに問題のある道路が含まれているとされ、紛糾する場面がありました。本会議で質問が相次ぎ、特別委員会を設置し、本会議と合わせ2日にわたる質疑となりました。
現林道を町道とするものが何件かあり、町道とすることで管理がしやすくなる。また町道となれば、地方交付税の基準財政需要額の項目となり、交付される交付税が増える。といった理由が挙げられてました。
私は、特に林道を町道として認定するもののうち、他の林道上に始点をもち、終点が山林内で行き止まりとなっているもので、その先に住居も施設もないものについて、行き止まりの町道は始点が行動に繋がっていなければならないという、町の定めた認定基準に反している。町道としての公衆性や一般性に欠ける、といった点を中心に質問しました。
一般性、公衆性については山菜採り、きのこ狩り、森林浴などで一般町民に利用されている、との答弁でした。
また、質疑の中で一部の林道につき、道路図面すらできていないという杜撰な管理をしているものが、そのまま町道認定の対象となっていることもわかりました。
私はこの議案に反対しました。反対の立場で討論を行いました。
反対討論《要旨》
(1)一部林道(311、來別2号道路)につき、用地確定の手続きもきちんとできていない。
林道は森林管理目的の道路で(スーパー林道など特殊なものは別として)公衆性・一般性に欠け公道とは言えず、「行き止まりの町道は始点が公道でなければならない」とする、厚岸町の町道認定基準にも反する。
この林道の町道として認めてもいいとする一般的利用性の根拠が、何人の人が利用しているかの調査等も行われていない、森林浴・山菜採り・きのこ狩りといったものでは、牽強付会のそしりは免れない。
(2)地方交付税が増えるということが、すべてではいけない。きちんとした手続きを踏み、適格性のあるもののみを町道として認定すべきである。
この後、
賛成討論があり(発言者・堀議員)採決の結果、賛成多数で可決されました。
議会報告 22年3月定例会 3 補正予算審議
予算委員会は、議長を除く全議員(17名)によって構成されます。
なお委員会での審議は一問一答の形で行われ、回数に制限はありません。
審議は款項目に従って〈目)ごとにおこなわれます。私の主な発言と答弁の要旨をお伝えします。
『ウタリ住宅改良貸付金元利収入』
問(室崎)《要旨》
元利収入額が年度当初は322万8千円、これが年度末補正で259万3千円減額され、63万5千円となっているが、その内容。
答(福祉課長)《要旨》
21年度当初で、納入義務者の現年度分の収納予定額と滞納分の収納見込額を合わせて計上した。しかし、今年度分の収納は見込めず、滞納分の収納見込額を残して減額した。
納入義務者の経済状態は現年度分の支払いより滞納分の解消で精一杯といった状態であり、22 年度からは当初予算において、納入義務者より提出された収納計画に基づいた収納予定額を予算 計上(81万円)する方法に変えた。
現在貸付者・納入義務者は5名であり、何れも厳しい経済状況ではあるが、この1年以内で滞納 額を返済できる見込みである。
『AED』(自動体外式除細動器)
心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った場合、電気ショックを与え、正常なリズ ムに戻すための医療機器
問(室崎)《要旨》
現在、AEDは町内に何台設置されているか。
答(保健福祉課長)《要旨》
公共施設には、27台設置されている。
設置場所は、学校(厚岸小、厚岸中、真龍中、真龍小、太田中、太田小、片無去小中、高知小中、床潭小)、保育所(厚岸、真龍、宮園、太田、床潭)、児童館(友遊、子夢希)、町立病院、役場、心和園、BGセンター、温水プール、水鳥監察館、情報館、社会福祉センター、上尾幌消防団、 尾幌酪農ふれあい館、道の駅となっている。
問(室崎)《要旨》
要所要所に設置されていることはわかった。
各設置場所に於いて、緊急時に素早く適切に使用され、効果を上げられる体制になっているか。
答(保健福祉課長)《要旨》
各施設の担当者は、ほぼ全員が定期的に救命講習を受講している。これを徹底し、万が一のときにすぐ使える体制を充実させていきたい。また、機器・備品の整備、点検も怠りなく行っていく。
『デイサービス事業収支』
問(室崎)《要旨》
デイサービス事業収支を見ると、一番悪いときは単年度で4600万円程一般会計からの繰入金 即ち赤字を出していたが、平成16度年あたりから収支の改善が見られ、平成17年は単年度で は1382万円、18年度は単年度で788万円と一般会計からの繰入金(赤字)を減らし、平成19年度では422万円の黒字とした。
しかし、平成20年度は一気に単年度で509万円の赤字となり、21年度は単年度で1574万円の赤字となっている。一旦改善されたものが20年以降、年1000万円ずつ坂を転がるように悪化している理由は何か。20年以降、改善時期と比べて何がどう変わったのか。
実際に現場を統括する管理職がいないのではないか。人的体制は同じか、利用者の要望をきちんと受け止めているか。介護計画を作るケアマネとの意思の疎通が図られているのか。
答(副町長)《要旨》
一時期は担当者が利用者のお宅を訪問し、お話しをうかがい利用を勧めるといった地道な努力を重ねて、利用の拡大を図り、好評を博してきた。
現在、指摘を受けたとおり、利用者が減ってきている。
現場と協議をし、指摘のあった人員の配置、サービスの向上、ケアマネとの連絡などにつき、良く調整を図り利用の拡大に努める。
議会報告 22年3月定例会 4 予算審議1
予算委員会は、議長を除く全議員(17名)によって構成されます。
なお委員会での審議は一問一答の形で行われ、回数に制限はありません。
審議は款項目に従って〈目)ごとにおこなわれます。私の主な発言と答弁の要旨をお伝えします。
『コンピュターソフト 違法コピー』
問(室崎)《要旨》
各地の自治体で、コンピューターソフトの違法コピーが摘発され、多額の使用料・賠償金が問題となるとのニュースを見るが、厚岸町ではどうか。
答(総務課長)《要旨》
厚岸町では、契約が1枚のソフトで200台が使えるという形をとっている。この1枚は2重カギにより厳重に管理されており、違法な使用は不可能である。また役場のコンピューターは、どの機械を誰が何時使用してどのようなことを行ったかが、すべて記録されており、行為者は直ちに特定される。職員等が勝手に違法行為をすることは事実上できないシステムとなっている。
問(室崎)《要旨》
学校での管理体制はどうか。
答(教育長)《要旨》
学校で使われるコンピューターは、ソフトをインストール(取り込む)にはメンテナンスしている会社でしか入れられないシステムとなっており、違法ソフトを使用することは不可能となっている。
『女性の社会参加』
問(室崎)《要旨》
女性の社会参加を促進すると、町政執行方針にも掲げられている。委員会や審議会をみても女性の数は多いとは思えないし、また部門も偏っているのではないか。基本的かつ重要な部門は男性が、補助的部門なら女性にといった色分けはないか。
答(総務課長)《要旨》
そのような意識で人選しているわけではない。ただ、それぞれ得意分野はあり結果的に偏りが出ることは否めない。いずれにしても多くの女性に参加して頂くよう施策を推進していく。
問(室崎)《要旨》
議場を見渡しても、答弁席に女性の姿は見えない。女性の社会参加を呼びかける町が、その管理職に一人の女性もいない状態で、町民に意識改革を呼びかけて、誰かついてくるだろうか。
答(副町長)《要旨》
毎回人事異動の際面談を行い、職員の希望を聞く。その際女性で管理職を希望するものがいない。町としては、女性の登用を図りたいのだが、本人の意向等があり思うようにならない。審議会の構成等を含めできるところから女性の社会参画を進めていく。
答(町長)《要旨》
女性の地位の向上については、行政側としても努力していかねばならないし、社会自体がそういう意識になっていかねばならない、と感じている。
『発達障碍』
「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障碍、学習障碍、注意欠陥多動性障碍その他これに類する脳機能の障碍であってその症状が通常低年齢において発現する」とされる近年研究が進み明確となってきたタイプの障碍、「身体」「知的」「精神」の類型に入らない。
問(室崎)《要旨》
文部科学省の調査によると「発達障碍」とされる児童は、40人学級で平均2・5人とされている。研究が進んでわかってきたという。すべての人がこのような「障碍」に理解と関心を持つことが施策を進める上の前提になる。近隣の町でも「発達障碍」についての町民対象の研修会が行われている。厚岸町ではどうか。
答(教育委員会指導室長)《要旨》
たんに落ち着きがない、集中できないといった評価で片付けられていた子供が、調べていくとその子自身の責任ではなく、障碍を抱えているとのことが明らかになってきている。その数は6%を超える。学校では担当者の研修を多数会行っている。今後広く理解を深めるよう方策を考えていく。
答(課長)《要旨》
職員を対象とした研修を重ねている。但し広く町民を対象としたものは行っていない。今後障碍者福祉関係者の研修会を重ね、23年度には関係者を中心とした障碍者福祉フォーラムを開催する予定である。
問(室崎)《要旨》
厚岸町において、より高度の施策を進めるために研修を行うことは大いに結構だ。ただ、そのような専門的な話ではなく、あるいはその前提として、町民皆が障碍ということを、障碍者についてきちんとした理解を持つことが大事だ。
空気が読めない、落ち着きがない、選べない、人と話ができない。単に変わっていると言うだけ でなく、社会生活を送る上で支援が必要とされる。このような障碍の類型が明確になってきてい る。私自身も幾ばくかはそのような要素を持っている、誰しも皆、そうだろう。
障碍者と健常者には境目がない、障碍者とは決して特別の存在ではないということを皮膚感覚と して皆が理解することが大事だ。
答(町長)《要旨》
今年度、地域福祉計画、障碍者基本計画の策定を通し、福祉に対する契機を迎えている、行政全 体で総合的に考えていく決意を新たにしている。
答(教育長)《要旨》
普通の子供とされている中にも、適切な支援を行うことできちんと学習ができるようになるケー スもある。学校によっては支援員の活用を広げている。現場の教師、保護者の理解と正しい認識 を得るよう施策を進める。
議会報告 22年3月定例会 5 予算審議2
問(室崎)《要旨》
エキノコックスが犬から発見された、との報道があった。狐に寄生し、人間に入ると肝臓障害を起こし、場合によっては死に至らしめる寄生虫だ。犬に出たと言うことは、飼い犬に寄生している可能性があることになる。
答(保健介護課長)《要旨》
狐、野犬については調査している。飼い犬についても可能性は全くないとは言えない。道とも協議していきたい。
『ヒブワクチン』
Hib(ヒブ)は真正細菌であるインフルエンザ菌b型の略称。冬場に流行するインフルエンザウイルスとは異なる。Hibは肺炎・敗血症・喉頭蓋炎などさまざまな感染症を引き起こし、 なかでも重篤な感染症がHibによる細菌性髄膜炎(Hib髄膜炎)である。
髄膜炎とは脳や脊髄を包んでいる髄膜に細菌やウイルスが感染して起こる病気で、発症すると治療を受けても約5%(日本で年間約30人)の乳幼児が死亡し、約25%(日本で年間約150人)に知能障害などの発育障害や聴力障害などの後遺症が残る。
問(室崎)《要旨》
ヒブワクチンの接種について、近隣の自治体では接種費用の一部助成に踏み切るとの話もある。
町の対応はどうか。
答(介護保険課長)《要旨》
管内では、釧路市、釧路町、鶴居村などが助成を始まっている。厚岸町では当面、国に対し事業化を要請していく。
問(室崎)《要旨》
釧路小児科医会のコメントを見ると「国は腰が重い。市町村の動きが後押しとなって国を動かして欲しい」といっている。
細菌性髄膜炎という大きな後遺症を残す病気から子供を守るため、近隣の市町村の様に、町が率先して動くべきではないか。
答(介護保険課長)《要旨》
ヒブワクチン、高齢者の肺炎球菌ワクチンなど、ワクチン全体について、町としての対応を研究している。また予防接種法の改正を検討するとの話もあり、国の動向を見極めていきたい。
『インフルエンザ脳症』
インフルエンザをきっかけとして脳にむくみが生じる病気。6歳以下の幼児に多い。発熱に続き、痙攣(けいれん)・意識障害・異常行動などの症状がみられる。死亡率も高い、治癒しても後遺症が残ることもある。
問(室崎)《要旨》
インフルエンザ脳症の対応はどうか。
答(保健介護課長)《要旨》
インフルエンザ予防のためザワクチン接種を勧めている。接種の際に保健師がこの病気につき説明している。
問(室崎)《要旨》
この病気の特徴、こんな症状が出たら大至急病院に掛からなければならないという特徴をきちんとを町民皆に、特に子供の保護者に理解して貰うことが大事でないか。
答(保健介護課長)《要旨》
学校とも提携し、情報の提供に努めていく。
議会報告 22年3月定例会 6 予算審議3
問(室崎)《要旨》
町内のある地区で、農業生産法人を設立し、地域全体が助け合って生きていくための農業法人の設立であると報じられている。その地域の離農者の働き場を作り、地域の人たちが共同して作業を行い、資材等の共同購入を図るとされている。
このような動きに対し町はどう支援・対応していくか。
答(産業課長)《要旨》
トライベツ地域の人たちが構想を立ち上げた。地域の人がこの地で暮らし、ずっと酪農を続け、共同して生きるいける、その思いを生かすシステムを作りたいとする。
具体的施設や用地の確保等につき、要望を受けている。
答(町長)《要旨》
来年法人化を図るとする。この考え方は大いに歓迎したい。厚岸町として何ができるか共に協議しながら前向きに進めていきたい。
『エゾ鹿』
問(室崎)《要旨》
鹿の被害については、農業被害と市街部における被害と二つに分けられると思う。農村部、市街 地それぞれ生息数は大雑把にいってどのくらいか。
答(環境政策課長)《要旨》
道ではいろいろの方法を駆使して、北海道全体で52万頭、東部地域で26万頭と推定している。
町内の生息数については把握していない。
道の調査、湖南地区の住民の話等から鹿の頭数は大きく増えていると言える。
鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律(平成20年2月21日に施行)に基づき町は被害防止計画をたてている。生息頭数の調査についても、同法に基づく事業として行えるか、検討していきたい。
問(室崎)《要旨》
農業地域、市街地共に被害は非常に大きい。効果的駆除は町民皆の望むところだ。そのための基 礎調査が必要だ。生息数の動向のみならず、鹿の行動パターンの調査も必要だ。
答(環境政策課長)《要旨》
生息域、移動経路など実態の調査が大事だと考えている。道とも協議していきたい。
問(室崎)《要旨》
町は、住民の要望を受ける形で、市街部においても猟銃による駆除を行い、一定の効果を上げている。住民からの評価も良い。只、跳弾(貫通したり、跳ね返ったりした弾がとんでもないところに当たること)を考えると危険性も否めない。また、判例を見ると、半径200メートル以内に人家が10軒ほどある場所で発砲した事例で、人家の集まっている場所では発射できないとする規定にあたるとし、有罪となっている。町民や協力してくれる猟友会の人に不測の事態を生じることはないか。
答(環境政策課長)《要旨》
道、猟友会、警察等関係者とも協議して、発砲場所や方法を決めている。なお、跳弾について別検討してはいない。法律上の問題については、道、警察、町の顧問弁護士等の専門家と充分検討しており、現行の方法で問題ないと考えている。万が一の事故の際の保険についても、北海道猟友会と相談し万全を期していく。
答(町長)《要旨》
安全第一に考えていく。
管内の鹿による農林漁業被害は約9億強と推定される。
釧路管内町村会、同農業協同組合長会、同漁業協同組合長会挙げて知事に対し、釧路管内の駆除体制強化について、強く要請していく。
『味覚ターミナル』
問(室崎)《要旨》
昨年3月議会で、味覚ターミナルは累積赤字が増えており支援が必要なこと、第三者による経営改善の委員会を作り、経営改善策を議会に示すとの話を受け、実質的に支援を含む委託料を了承した。しかし、この議会、今日まで改善策は議会に提出されない。
経営改善のための第三者委員会はいつ発足したのか、何故今期議会までにその改善策が示されないのか。
答(まちづくり推進課長)《要旨》
経営改革委員会の第一回目の会議開催は10月16日である。
答(町長)《要旨》
味覚ターミナルの中に、第三者による「経営検討委員会」を設置し、経営についての改革案をまとめて貰った。しかし未だ取締役会も、株主総会も開かれておらず、これらに報告し審議了承を得てからでないと議会に提出できない。
問(室崎)《要旨》
三月議会で論議されたものが10月になってやっと動き出す。
また取締役会や株主総会は会社内部の話だ。報告が遅れる正当理由とならない。
改革案を受けて審議するはずだった。大変遺憾だ。
今後その改革案が実行されれば、経営は改善され、またもまたもと委託料の上積み、支援が必要 になるようなことはないと、私どもは理解すればよいのか。
答(町長)《要旨》
議会の論議を踏まえ、会社内部の委員会、また議会の第三セクター調査委員会を通じ、そういう ことがないように会社として努力をしなければならない。願わくば町の委託料が減額できるよう な会社経営になればいいなと、町長であり、社長であるものとして、そういう願いである。
議会報告 22年3月定例会 7 予算審議4
問(室崎)《要旨》
ネット、ケータイの問題について、どのような対策をとってきたか。
答(教育委員会指導室長)《要旨》
2月、厚岸町生徒指導連絡協議会主催により翔洋高校で大人を対象にした講演会を実施した。また携帯電話利用の実態調査も行っている。その中でトラブルに巻き込まれたという回答は小学校ではないが、中学校では19%、高校は16%にのぼる。
トラブルの内容は架空請求のメールを受けたというものが多い。
22年度は道教委の委託を受け、町においてサイバーパトロール(インターネット上で行う巡回活動。ネット上の有害情報や違法行為を発見するもの)を行っていく。
問(室崎)《要旨》
ネットの問題は、子供が一方で被害者となるのみならず、ネットいじめ等加害行為を行うという両面がある。問題に対する保護者や教師の理解と問題が生じたときの相談窓口の充実が必要だ。
答(教育委員会指導室長)《要旨》
便利なだけに危険な要素を持ったものだということを、児童生徒だけでなく、保護者にも十分理解して貰うよう繰り返し指導啓発していく。生徒指導連絡協議会とも連携しながら工夫を図っていく。
『心臓震盪、スポーツ障碍』
「心臓震盪」は胸部に衝撃が加わったことにより心臓が停止してしまう状態。多くはスポーツ中に、健康な子供や若い人の胸部に比較的弱い衝撃(胸骨や肋骨が折れるような強い衝撃ではない)が加わることにより起こる。これを救うことができるのは 除細動器AEDが必要。
「スポーツ障碍」とは、スポーツ(運動)をすることで起こる障害や外傷などの総称である。使い過ぎ症候群とも呼ばれる。
問(室崎)《要旨》
心臓震盪について、町はどのような対策をとっているか。
答(教育委員会指導室長)《要旨》
厚岸町でこの事故があったとの報告は受けていない。
現在心臓震盪についての対策はとられていない。
このことで関係者が協議したことはない。
問(室崎)《要旨》
体育指導員はスポーツ障碍について、協議や研修等を行っているか。実技指導者や各スポーツ団体の代表者、体育指導員といった町のスポーツ界のリーダーには、スポーツ障碍について最新の知識と意識が欠かせない。
指導法のまずさ、練習のしすぎ、根性主義などにより児童生徒が体をこわすという例は「厚岸町だけは皆無」とは言えない。
答(教育長)《要旨》
従前には間違った指導法がかなりあったと思う。スポーツ障碍については教育大に専門家の先生もいる。広く関係者の参加を要請し、研修会等を開き、理解を深めていきたい。
議会報告 22年3月定例会 8 予算審議5
給食センターを白浜3丁目1番地(土木現業所の向かいあたり)に新しく建設することが決定され予算に計上された。
問(室崎)《要旨》
何故、給食センター方式を採用したのか。
答(教育長)《要旨》
センター方式、親子方式、自校方式について検討した。
建設費であるが、自校方式で各校につくるとすると11億円程度かかる。親子方式にすると湖南 湖北の2カ所となるが8億円程度、センター方式では5億7000万円程度となる。
職員についてもセンター方式に比べ親子方式でも3名ほど増える。また、親子方式で潮見高校の武道館、厚岸小学校校舎の一部を利用することも検討したが、天井高などの基準に合わず改築費は新築と変わらないことも分かった。
給食センターは、工場と看做されるので住宅専用地域には建設できない。
用地選定について、心和園のそば、情報館横の敷地等検討したが、災害時の問題や建設費の点か ら現行案に落ち着いた。
問(室崎)《要旨》
食育基本法は、教育の基本「徳育、知育、体育」の基礎をなすものは「食育」であるとしている。教育の最も基本と位置づけられている「食育」の理念から考えて、給食はどうあるべきと考えているのか。
金銭面・建設費の話だけでなく、国の将来を担う子供を育てる学校教育の一環としての給食のあり方について、どんな検討をしたのか。
答(教育長)《要旨》
大都市と異なり、1000食程度の小さな規模の給食センターである。札幌市で言うと1校乃至 親子方式の2校分程度だ。
地場産品の活用、収穫の手伝いをした食材の使用、暖かな食品提供、調理の模様の見学・研修な ど充分果たせると思う。
給食センターでできる範囲の食育については 実施していきたい。
『町立病院』
問(室崎)《要旨》
補正予算の審議の際も町長から、町立病院が医師不足のため、医師一人一人にかかる荷重が大きくなるため、町立病院としてやりたいいろいろの医療ができなくなってきている。大変苦慮している、との説明があった。
また、「広報あっけし」には内科医師が3名の内2名退職し、4月から新たに勤務する医師は1名しかいないため2名となる、現在の診療体制は維持できない。予約制はできない。との記事が載った。
受診者の中に不安が広がっている。受診計画、次の受診日までの健康保持等その間の生活のたてかたなど、予約制の持つメリットをどう補うのか。
また、医師の確保ができ次第、予約診療体制は復活させると考えていいか。
答(病院病院事務長)《要旨》
医師の不足のため、これまで築き上げてきた予約制の診療体制が維持できなくなったことは、断 腸の思いだ。予約制は患者にとっても、病院にとってもメリットは大きい。
高齢者を始めとする患者の不安を少しでも減らすため、時間や医師を指定したものではないが次期受診の目安となるもの、何日から何日の間に来てくださいと記載した案内を渡す様にしている。それと看護師からのより丁寧な説明を心がける。できる限り受診者に十分な対応ができるよう検討を進めている。
今回の措置は医師の員数不足により、予約体制を一旦止めたものであり、医師が確保できれば予約体制を復活する。
問(室崎)《要旨》
「広報あっけし」の記事によると、4月から新しく1名着任するということだが、4月何日から 現実に病院業務に入るのか。
答(町長)《要旨》
広報で出した当時は4月からの赴任であったが、先方の事情があり10月からとなった。とりあ えずの医師確保に奔走しているしている。
医師確保は大変難しい問題である。地域医療に邁進する医師は少ない。なかなか町民の要望に添 い得ない現状である。
問(室崎)《要旨》
そんな話を今ここで初めて聞かされるとは思わなかった。
町民に対して大事な情報をきちんと包み隠さず知らせて欲しい。
臨時的にでもその間、任について下さる医師を早急に確保して欲しい。
答(町長)《要旨》
各地に於いて、医師不足のため問題が起きている。4月1日からとりあえずの間医師確保のため に全力を尽くしている。この議会が終わったら、東京や札幌に行くことも決まっている。
いろいろな手だてで動いている。
───────────────────────────
このほか、地域交流センター条例、地方交付税の動向、100万人キャラバン・認知症サポーター養成事業、児童虐待、地域でのリハビリ体制の充実、コンポスト容器の利用、水源涵養林、悪徳商法対策、アヤメの保護、ツナミと避難、緋鮒、外来生物、国保会計等について質問しました。
いろいろご意見があると存じます。 皆さんのお考えをお聞かせ下さい。
尚、議事録は議会事務局、情報館にあります。また、議事録は厚岸町のホームページにも登載されます。(必要な方は私宛お申しつけ下さっても結構です)
今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
2009年8月26日水曜日
21年6月 定例会一般質問
町のホームページ作成に1,000万円
問 一千万円の予算をもって更新する新たなホームページは
どんなものになるのか。
答 時代に即したホームページ、
職員が容易に情報発信のできるような仕組みを作る。
ホームページの作成、更新、管理を一括して行うCMS機能を
有する。
ユーザビリティ、アクセサビリティを高め、
高齢者や障碍者を含めて誰でも容易に利用できるデザインと
する。
現行ホームページの内容の他、
メールマガジン配信機能、町要覧デジタルブック、
災害情報発信機能を加える仕様とした。
問 計画から発注までどのような方式、手順でなされるか。
答 公募型プロポーザル方式による。
業者選定にあたり、最低限必要とされる仕様を示し、
これに対し企画提案書を提出する形で業者に応募して貰う。
提案書の提出、提案説明、選定委員会を開催の後、
契約手続きを経て9月末までに公開する予定である。
問 新たに作り直さねばならない理由、必要性はなにか。
答 現在のものはデータ更新、表や画像のページ作成が難しい。
データ移行が手作業によるなど、職員によるデザイン変更が
簡単にできない。
現行の弱点を解消し、
協働の町づくり実現のために閲覧者へ知らせたい情報発信が
できるよう
全面的更新をする。
問 ホームページの利用者、町民にとって、どう便利になるのか。
答 現在のものより情報検索が簡単になる。見やすくなる。
職員による更新が容易となり、最新の情報が盛り込まれる。
問 利用者や町民の意見を聞いて更新計画を構成したのか。
高齢者や障碍者の話も出ているが、
具体的に高齢者とは何歳以上を想定しているのか。
障碍者とひとくくりにしているが、
どのような態様・程度の障碍を対象にしているのか。
この人達の何割がホームページを利用しているのか。
現利用者の中から、どのような使いづらさの指摘があるのか。
答 調査は行っていない。
全国のホームページコンクールで入選した自治体のものを
参考にして構成した。
問 CMS方式による小規模自治体用のホームページ作成に
ついて、インターネット上には、
モデル価格を250万円とする業者もある。
単純には比較ができないものの、
「予算額1,000万円」の根拠に疑問が生じる。
また、財源は急きょ国が決定した
「地域活性化・生活対策臨時交付金」の利用だ。
事業の詰めが甘い。
答 予算額は業者の参考見積りをとって決定した。
厚岸町の作ろうとするホームページと同程度のものを持つ
町村の例も参考にしている。
問 メールマガジンをつくると言うが、これは言うなれば会員制の
コンピューターお便りでないか
金をかけてこのようなものを付加し、誰が何を配信するのか。
答 この新規構成により、ホームページの更新が容易になり、
繁く更新がなされる様になる。
この更新の報せをメルマガで配信したい。
問 この事業に多額の金をかけるより「広報あっけし」や
パンフレット類を充実させることが先ではないか。
答 ホームページには文字を主体とする紙情報ではまかなえない
役割があり、最新の充実した情報発信のため必要だ。
問 コンピューターになじめない人は少なくない。
特にある程度以上の年齢の人はどうしてもなじみが薄い。
また、今日の経済状況は町民にも深刻な影を落としている。
厳しい家計の中でコンピューターなど買うべくもない人は、
決して少なくない。
情報格差にどう対処するのか。
答 「広報あっけし」等にも同じ情報を載せるよう努める。
2009年5月5日火曜日
2009年4月20日月曜日
1 視察の目的
道内先進地における諸施策の実施状況を視察調査し、当町の現状を踏まえて今後の議会活動に処するため。
2 視察目的等
(1)期間 平成20年11月26日~11月28日 3日間
(2)視察先及び調査事項
┌───────┬──────┬─────────────────────┐
│ 月 日 │ 視察先 │ 調 査 事 項 │
├───────┼──────┼─────────────────────┤
│10月27日 │ │ │
│ 9:15~12:10│ 奈井江町│ 「健康と福祉の町」づくりについて │
├───────┼──────┼─────────────────────┤
│10月28日 │ │ │
│ 9:00~11:30│ 奈井江町│ 「もの忘れ散歩のできるまち」事業について│
└───────┴──────┴─────────────────────┘
3 参加委員等
委員 室﨑委員長、佐々木副委員長、高橋委員、安達委員、石沢委員
随行 保健介護課久保課長、福祉課土肥課長、町立厚岸病院髙橋医事係長、
議会事務局田﨑係長
4 視察対応者等
奈井江町
議長 笹本正男
議会事務局長 篠田茂美
副町長 三本英司
健康ふれあい課長 小澤敏博
同上健康づくり係長 鈴木久枝
奈井江町立国民健康保険病院医事係長 東藤美妃代
本別町
議長 笠原 求
産業厚生常任委員長 小笠原良美
議会事務局長 小枝 剛
副町長
総合ケアセンター所長
総合ケアセンター所長補佐
厚生文教常任委員会道内先進地行政視察報告書 -2-
5 視察内容
以下の目的を持って、奈井江町・本別町を視察した。尚、事前に入手できる資料は、出来る限り入手し調査をした。(事前入手資料を含め、資料は別に添付する)
1.奈井江町
奈井江町は、札幌市から 68km 旭川市から 68.8kmで、砂川市とは平坦で地味 肥沃な農地で接している。面積は88.05㎢、中空知郡のやや北部に位置する。
平成20年10月現在で、人口は6,575人、世帯数3,038世帯、高齢化率 32.9%と なっている。
奈井江町は「健康と福祉の町」を標榜する。
このキャッチフレーズに対応した町の施策展開並びにそれを行う体制について視察 したい。特に奈井江町健康づくり計画「奈井江すこやかプラン21」と病院のオー プンシステム・医療連携について視察したい。また、平成18年立案の奈井江町健 康づくり計画「奈井江すこやかプラン21」の内容と立案から事業展開に至るまで の過程を聞きたい。奈井江町に於いて病院のオープンシステム・医療連携を構築し たその経緯についても聞きたい。
との目的を持って奈井江町を訪問した。
平成20年11月27日 午前9時00分より、町役場議員控え室において、担当課長並びに職員より説明を受けた。
(1)病診連携、病病連携について、
A 奈井江町は「健康と福祉のまちづくり宣言」を平成6年8月に行った。
その施策は以下の三つの柱からなる。
① 「福祉の国際交流」
厚生省(当時)の仲立ちによりフィンランド共和国ハウスヤルビ町と友好都市 となっている。
同町への派遣者数は町民、議員、職員合わせて81名に上る。職員の場合、滞 在期間は1ヶ月にも及び、特に教育・福祉の分野に関し成果は大きい。
② 「空知中部広域連合」
中空知1市5町(歌志内市、奈井江町、浦臼町、新十津川町、上砂川町、雨竜 町)により構成され、介護保険の広域処理、国保事業及び老人保健業務、障害 程度区分審査会業務を行う。
③ 「オープンシステムの導入」
平成6年町立国保病院(奈井江町立国民健康保険病院)の全面改築にあわせて、 オープンシステム(病診連携開放型共同利用病院)の導入が図られた。
このシステムは老人保健施設「健寿苑」老人総合福祉施設「やすらぎの家」に も導入されている。
町役場の組織も「地域包括ケアの実践」という観点から健康ふれあい課の中に 町立国保病院、老人保健施設「健寿苑」、老人総合福祉施設「やすらぎの家」、 保健センター、地域包括支援センターが含まれる形となっている。(健康ふれ あい課長は病院事務長、老健事務長を兼務)
厚生文教常任委員会道内先進地行政視察報告書 -3-
B 病診連携開放型共同利用病院
① 開放型共同利用病院とは、地域で開業医をかかりつけ医としている住民が、町 立国保病院に入院する場合、今までかかっていた開業医の先生をそのまま主治 医にして入院できるシステムである。この場合、今まで診ていた開業医は主治 医となり、入院先の町立国保病院の医師は副主治医となる。
今まで診ていた開業医は町立国保病院まで回診に行き、病院の勤務医と共同で 診察にあたる。看護スタッフも共同して看護に携われる。
② このシステムの良さは、以下の点にある。
長年信頼を寄せていたかかりつけ医、その看護スタッフから切り離されず、継 続性が保たれることで患者の精神的安定が図られる。
開業医が町立国保病院の医療機器などの設備を自由に利用出来る。即ち、高額 の医療機器や高度のシステムあるいは人員を独自に持たなくとも、電話1本で 病院側が対応し、検査結果は勤務医のコメント付きで開業医に返送される。開 業医はその意見を参考にしながら診断できる。
医師同士の連携だけではなく、看護スタッフや他の医療スタッフの力の連携共 同により住民の生命・健康の維持が図られる。
③ 町立国保病院は診療科目4科(内科、整形外科、眼科、小児科)となっている。
ベッド数96床、一般病棟46床(内開放型病床12床)、医療療養型病床群 20床、介護療養型病床群30床で、病床割合から見ても慢性期の患者を中心 とした医療に力点が置かれていることがうかがわれる。
なお、介護療養型病床群30床は国の方針により平成24年をもって廃止され る。奈井江町はこの患者を介護難民・医療難民としないため、「介護療養型老 人保健施設」への切り替えの検討を行っている。
医師は常勤・非常勤・嘱託合わせて9名となっており、看護師は正・准・助手 含めて52名、一般病棟15:1の体制である。
④ この制度は開業医の登録が必要であり、空知医師会の協力を得ている。
しかし、実際に利用するのは、町内の3医院に限られている。
診療報酬は、登録医(開業医)は3,500円(350点)、病院は2,200円 (220点)となる。また、介護型療養病床、老人保健施設、特別養護老人ホ ームについては費用弁償として1日1回あたり3,500円を支払う。
診療報酬上患者負担は増となるが、制度の趣旨や利点を理解して貰うよう医事 係長と主治医からよく説明している。患者には安心感をもって受け入れられて いる。
⑤ 平成19年度は町立国保病院の医師3名との連携で事業が運営されており、延 べ利用人数2,735人1日平均7.4人となっている。
また、高度医療機器共同利用などについては、CTスキャン51件、生化学、 病理等病院検査施設の共同利用は、11,189件である。(臨床検査技師が毎 日2回、午前と午後に検体の収集を行う)
また、老健、特老への継続診療は「健寿苑」が延べ3,364人(日平均9.2 人)、「やすらぎの家」が1,961人(日平均5.4人)となっている。
⑥ 奈井江町では町立国保病院の改築構想と共に町の地域医療体制の整備を図るべ く、平成元年「地域医療懇話会」が設置された。
ここで地元医歯会、町議会、行政の関係者が集まり、新しい地域医療のあるべ き姿や医療・保健・福祉の連携のあり方について時間を掛けて協議をした。そ の中から「安心して医療を受けられるシステム」「かかりつけ医の確立」を目 指して平成6年、病院の全面改築を機に「病診連携開放型共同利用事業」がス タートすることになる。
現在は奈井江町医療連携運営委員会として、医歯会7名の医師・歯科医師、副 町長、町立国保病院院長による協議の場を設け、医療・保健・介護について継 続的に協議を行っている。
このほか、以前から開催されていた、医歯会・教育委員会・学校長・養護教諭 の4者による「奈井江町学校保健懇談会」に平成15年保健師が加わり、保健 師の目から見た子供の健康づくりに関する専門的な助言を学校側が受けること ができるようになった。また保健師は養護教諭から学校や家庭における子供の 健康管理に関する情報を得ることができる。
学校と家庭を、保健を通して繋ぐ包括的体制が構築されている。
⑦ このような「病診連携開放型共同利用事業」がきちんと出来るかは、結局のと ころ人の問題といわれる。この取り組みに関わる人たちが、どれだけその趣旨 や理念を理解するかにかかっている。医療は共同作業であり、医師、看護師、 そのほかの医療スタッフ、事務局員などすべての職員、関係者の十分な理解な しには開放型共同利用や病診連携は成り立たないし持続出来ない。
また、病院の勤務医と開業医が同等の立場に立って、この事業を構築していく ことが必要である。
この制度を導入したものの、引き継ぎがうまくゆかず、後継スタッフは外から 来る患者に関わりを持ちたがらず、患者を送っても検査は後回しにされ、開業 医も一般入院患者として送り込み、自分は回診に行かないといった状態になっ た例もある。
また、行政の役割も大きい。行政がこの事業の趣旨をよく理解し、積極的に取 り組んで行くこと、首長の見識とリーダーシップに負うところ大なることは言 うまでもない。
今後における課題は、当初の立ち上げに関与し、熱い思いを以て構築に参加し た人々がいなくなった後、どのようにこの意識を継承しシステムを発展させて いくか。また行政として支援体制をきちんと保っていけるか、にあるとする。
C 砂川市立病院との医療連携
① 平成17年10月20日奈井江町は砂川市との間で自治体病院の再編、ネット ワーク化を推進し、医療資源の有効活用により、安定的・継続的な医療供給体 制を確保するため、砂川市立病院と奈井江町立国保病院の医療連携に関する協 定を締結した。
内容は、以下の8項目に及ぶ。
ⅰ 医師の派遣に関すること。
市立病院からの医師派遣を受ける。
臨床研修医協力施設として研修医を町立国保病院が受け入れることで、訪問 医療などの市立病院ではできない研修が可能となる。
ⅱ 病床の有効利用に関すること。
急性期医療と慢性期医療の区分に応じた病床の有効利用を図る。
ⅲ 患者の紹介に関すること
市立病院からは、急性期治療を終えた入院患者を紹介し、町立国保病院から は入院が必要な外来患者を紹介する。
ⅳ 医療機器等の共同利用に関すること。
共同利用が可能な高度医療機器は、CT(コンピュータ断層撮影、Computed Tomography ),MRI(核磁気共鳴画像法、Magnetic Resonance Imaging), R I(核医学検査装置Radio Isotope)など。
ⅴ カンファレンス、研修会等の合同開催に関すること。
それぞれの病院で開催しているカンファレンス(臨床検討会)や研修会を合 同開催することで双方のレベルアップを図る。
ⅵ 医療情報の共有化に関すること。
患者の紹介に伴い、患者に関する医療情報を共有化する。転院先での医療内 容がわからないといった不安が解消され、医師も転院後の治療過程が分かる。
ⅶ 総合情報システムのIT化に関すること
電子カルテシステム、画像転送システムの構築、総合情報システムの統合を 図る。
ⅷ 病院の運営形態の検討に関すること
効率化の徹底、地方公営企業法の全部適用、地方独立行政法人等の経営手法 の検討、保健・医療・福祉に係る総合的広域連合の検討を行う。平成22年 度を目途とし実施可能な事項から逐次実施するとしている。なお、医師の派 遣は既に行われている。
② 今日、病院と病院の連携は個々の病院の問題ではなく、効率的医療サービスを どう提供し、その地域でどのように住民の健康を支えていくか。解決の急がれ る大きな課題である。
医療連携とは、地域の医療機関が施設の実情に応じ、医療の機能分担や専門化 を進め、相互に連携をはかることで、CT,MRI等の高度医療機器や専門医 療技術を有効に活用し、地域住民が都市部の大病院に行かなくとも適切な医療 を受けられることを目的とする。即ち、1つの病院がすべての医療機能を提供 するのではなくそれぞれの医療機関がもっている特有の機能を生かしながら役 割を分担していくものである。
奈井江町は地域の中核病院である砂川市立病院と町立国保病院との医療連携を 行うことにより、1次医療・2次医療の役割を明確にし、今日の急性期医療、 高度化専門化する医療ニーズに対応しようとする。
③ 砂川市立病院は、診療科目18科、医師数67名、病床数519床の病院で、 中空知地域センター病院、救急告示病院、へき地医療拠点病院、災害拠点病院、 地域周産期母子医療センター、地域がん診療拠点病院、第2種感染症医療機関 等の指定を受けている。
今回の医療連携は、町立国保病院にとっては高次医療の提供、安定的継続的医 療の提供が可能となると同時に、拠点病院である砂川市立病院にとっても町立 国保病院との役割を明確にすることで医療の水準を上げ、へき地医療・がん診 療機能の強化充実につながる。
④ この医療連携により、
ⅰ 新臨床研修制度による連携、小児科医師の派遣が行われている。
ⅱ 脳卒中地域連携パスが行われている。
クリニカルパスとは、一定の疾患・疾病を持つ患者に対して、入院・指導・ 検査・ケア処置・退院指導などの計画をたて、スケジュール表にまとめるも の。
地域連携パス(地域連携クリニカルパス)とは、患者の治療・看護・介護・ リハビリ等多くの関係者が協議して、患者の情報を切れ目無く受け渡し、そ れぞれの施設などに於いて的確な処置が可能となり、地域が一丸となって関 わっていくことを可能にするというもの。
地域連携パスを導入することで、診療計画を協議して計画の素案を作り、そ れに基づいて患者の紹介をすることができる。
ⅲ 研修会の合同開催が行われている。職員の資質向上が図られる。
脳卒中地域連携パス研修会、NST(栄養サポートチーム)研修会、医療安 全管理研修会などが行われ効果を上げている。
⑤ 今後における課題としては、病院同士連携だけではなく、開業医を含めた地域 の病院・開業医が役割分担をきちんとした上で、情報ネットワークシステムを 作っていくことが大事である。患者の状態に応じた医療機関の機能分担と情報 の共有をはかるシステムづくりが求められる。
(2)「奈井江すこやかプラン21」について
① 町は「奈井江すこやかプラン21」を平成18年3月に策定した。
平成13年、国の基本計画「健康日本21」、道の「すこやか北海道21」、中空 知地域「健康づくり行動指針」をうけ、奈井江町健康づくり計画「奈井江すこや かプラン21」づくりにとりかかった。
② 最初に行ったことは、町民の健康についての分析、実態把握である。
成人健康診断のデータから以下の特徴が明確になった。
ⅰ 死亡原因では、
がん・脳血管疾病・心臓病による死亡が全体の6割を占める。これは、食事・ 運動・休養などの生活習慣の改善により予防出来るもの。
ⅱ 男性では、
血圧が高め、肥満が多い、貧血が多い、肝機能の数値が高め、40~50代の 運動不足傾向、喫煙率が高いという特徴がみられる。
ⅲ 女性では、
血圧が高め、肥満が多い、肝機能の数値が高め、若い層での喫煙率が高いとい う特徴がみられる。
ⅳ また、奈井江町では小学校3年生から高校生までの健康診断が行われており、 その結果から、
子供が太り気味であること、高脂血症の傾向が小学生からみられる、子供の糖 尿病のリスクが高い、男児に高尿酸や軽度の貧血傾向がみられた。(データの 偏りを防ぐため、学校での身体検査の身長・体重の無記名データと比較し、傾 向に差のないことを確かめている)
ⅴ さらに問診結果から、子供について
野菜の摂り方が少ない、お菓子や甘いジュースの多量摂取(中高生に顕著)、 運動不足の傾向(運動については、部活等で運動している子供と運動をしてい ない子供のタイプの差が大きい)などの特徴が判明した。
③ 国が「健康日本21」計画を誕生させた背景には、人口の急激な高齢化、食生活 や運動など日常生活のあり方を原因とする生活習慣病の増加、それに伴う社会的 負担の増大という問題がある。奈井江町においても健康を増進し、発病を予防す る「一次予防」に重点を置く対策の必要性は同様である。
ただし、健康増進計画を作るにしても、行政主導で机上で立案し、さあやってく ださいといっても町民は動かない。まずは計画づくりの「土壌づくり」から着手 した。
④「健康づくり応援団事業」を始めた。
ⅰ 町の健康づくり活動を推進するため、健康づくり活動の実践者・リーダーとな る「健康づくり応援団」をつくる。ここでは、なぜ健康が大切なのか、何のた めの健康なのかを町民に理解してもらう。
「ヘルスプロモーション」「住民が主役」「地域力、つながり愛」「世代間交流」 をキーワードに、奈井江町の健康づくり計画「奈井江すこやかプラン21」が 健康を究極の目的としているものではなく「健やかで心豊かに生活できる、い きいきとしたまちづくり」を目指すものだと理解して貰うため、町民と一緒に 考える機会を作った。
ⅱ「健康づくり応援団実践講座」
「住民参加による健康づくり」「ヘルスプロモーション」など各種のテーマによ り、専門家の話を聞いたり、ワークショップ、運動、ストレッチ、調理実習、 交流会など多様なテーマによる講座が開催された。その内容は、健康づくり応 援団の町民自身によって決められていった。
町民同士による話し合いが楽しい、自分の意見が行政に生かされていくことが 体験できるといった感想が寄せられた。
また、健康フォーラム、健康教室等の事業に、健康づくり応援団のメンバーが ボランティアとして参加するようになった。
ⅲ「健康づくり応援団」は健康をキーワードにしたボランティア活動として定着 した。
自分の健康づくり、家族の健康づくり、地域みんなの健康づくり、をテーマに 高齢者の健康のために、子供達の健康のために、子供を持つお母さんの健康の ために、働き盛りの健康のために、主婦の健康のために、みんなの健康のため に、いま何が必要かを考えながらよりよい社会を創る活動に育っている。
⑤ 計画づくり組織であるワーキングチーム・計画策定委員会・庁舎内プロジェクト チームをつくる。
ワーキングチーム・計画策定委員会は公募したが、応援団が土台となった。(応 援団の人たちが多く参加し、中心となって活躍した)
ⅰ ワーキングチーム
ワーキングチームは54名、「栄養・歯」、「運動・身体機能」、「こころ」、「た ばこ」の4領域について、グループを作り、各自問題点を挙げ、その解決につ きどうすればよいか話し合いを行う。各テーマに付き、「自分や家族で出来る こと」「地域みんなで出来ること」「行政ですること」に分けて検討した。
ⅱ 計画策定委員会
計画策定委員会は20名、ワーキングチームから出された内容につき、目標設 定及び検討内容の整理を行う。
健康意識アンケートの内容検討と課題の抽出、ライフサイクルを意識した内容 の検討が行われ、各ライフサイクルのキャッチフレーズを考案し、計画書の内 容についての最終意見交換が行われた。
ⅲ プロジェクトチーム
プロジェクトチームは、健康づくりに関連のある担当課から9名と保健所によ って構成される。
ワーキングチーム、計画策定委員会の意見、内容の検討のうえ、各課からの課 題を提示し、「行政ですること」の取り組み内容を検討した。「行政でできるこ と」ではなく「行政ですること」としたことに意味がある。(役場内部では抵 抗があったことも事実である)
ⅳ 奈井江町医療連携運営委員会
奈井江町医療連携運営委員会は奈井江町医歯会・学識経験者等により構成され ており、計画づくりにつき報告し、その意見を受けた。
国は《メタボ》と特定項目の検診を進めるが、この指標だけではわからない病 気も多く、奈井江町においては、総合的健康管理・健康づくり計画が必要との 貴重な意見も出された。
奈井江町医療連携運営委員会とは、その都度懇談会などを持ち、助言・意見を 受ける体制になっている。
ⅴ 保健所との連携
健康づくり応援団の立ち上げの時から、保健所の助言を受けている。
計画策定についての素案づくりから、打ち合わせ、助言、各組織への参画をし てもらい、スーパーバイズ(計画の進行に対する第三者からの監督、統括、支 援)を受ける。何か困ったら保健所と相談出来る関係を作ってきた。
⑥「奈井江すこやかプラン21」
ⅰ 平成18年3月策定、議会に報告した。
ダイジェスト版は勿論のこと、計画書はなるべく分かりやすく文字を少なく、 絵や図版を多数用い、見やすいものとすることを心がけた。
ⅱ 策定にあたっての特徴
検診結果の分析、町民の生活スタイルや健康意識の調査、児童生徒の実態調査 など、実態の把握に努めている。
町民、食生活改善委員会、健康づくり応援団などの関係者からなるワーキング チームをつくり、その意見をもとに策定委員会を組織する。
さらに行政関係者でプロジェクトチームをつくり、町の現状と特長を生かした 計画づくりを行った。
ⅲ 基本方針
指針1 住民参加、住民主体の健康づくり。
町民の考え方が健康づくり対策に生かされるよう、町民の声を大切に進める。 指針2 生活習慣の改善を視点に。
食生活、運動、ストレス、喫煙などの生活習慣に合わせて、健康づくりのため に取り組みやすい内容を考えた。
指針3 健康づくり活動推進のための環境づくり。
健康なまちづくりを進めるために、関係者が手を取り合って協力し合い、地域 全体で積極的な健康活動づくりを進める。
ⅳ 内容の特徴
ライフサイクルに応じた健康づくりを明確に打ち出している。
「すこやかポイント」を各年代の「ライフサイクル」ごとに分けて検討し、健 康づくりを「栄養・歯」、「運動・身体機能」、「こころ」、「たばこ」の4カテゴ リーに大別した。
目標に対する評価の指標を明確化している。
各カテゴリーに対し目標設定をすると共に、評価の指標を定め取り組み内容を 整理した。
計画推進と評価についての検討。
計画の推進体制を、計画の中に記載した。
「奈井江すこやかプラン21推進委員会」「奈井江すこやかプラン21推進町民 委員会」を立ち上げ、計画推進とその評価を行う。
「推進委員会」は、関係者により構成されるものと、町民により構成されるもの の2種類を設置、計画を作って終わりにならない。
重点項目を一度に全て達成するのは難しいので、各年度ごとに重点事業を設定 し、計画を推進する。
本別町は十勝地方の東北部に位置し、面積は391.99㎢、足寄町と池田町に隣接す る。 平成20年4月現在で、人口は8,696人、世帯数3,938世帯、高齢化率 31.19 % となっている。高齢化率は毎年1%に近い割合で進み、それに比して一人暮らし高 齢者や高齢者夫婦世帯も増えている。
本別町では平成8年に「地域医療推進構想」を策定し、平成12年に本別町国民 健康保険病院(国保病院)、民間老健施設、行政の総合ケアセンターを、保健・医 療・福祉ゾーン「太陽の丘」として1カ所にまとめ、整備した(病院は60床、老 健は80床)。 総合ケアセンターには、行政の高齢者福祉・障害者福祉・在宅介護 支援センターと社会福祉協議会及びヘルパーステーションが入っている。
本別町は認知症高齢者を地域で支える事業を展開している。
現在、どの町も団塊の世代が後期高齢期に入る2015年迄に、認知症高齢者を地 域で支えるシステム作りが急がれている。本別町のこの事業は、今、焦眉のこの課 題に対するさきがけとなるもので、厚岸町にとり大変参考になると確信する。
また一課一係の仕事ではなく、関連する部署機関が一体となって一つの目的に邁進 する体制・システムを視察したい。
との目的を持って本別町を訪問した。
平成20年11月28日 午前9時00分より、本別町総合ケアセンターにおい て、担当職員より説明を受けた。