2010年6月11日金曜日

議会報告 22年3月定例会 1 一般質問

      議会報告

【平成22年3月 第1回定例会】

平成22年第1回定例会は、3月3日から17日迄の15日間の会期で行われました。
以下私の発言の主なものを要約して、ご報告いたします。  
詳しい内容は、5月発行の「議会便り」をご覧下さい。   

【 本 会 議 】
 一般質問には時間制限があり、質問答弁を含めて一時間以内となっています。

《一般質問》
私を含め、全部で8人の議員から一般質問がありました。  
尚、私は「地域医療体制の構築と充実」について質問しました。
地域医療とは、地域で医療が行われていることではありません。
医療・福祉・保健(予防)の各部門がきちんと連携し、この地で生き死んでゆく住民の生活を基底から支える「体制」そのものを言います。
「地域で医療」「地域の医療」とは根本的に違います。
現在各地で医師不足のため、大変な事態になっています。
厚岸町も例外ではありません。しかしその中で行政として地域医療体制の構築として何ができるか、考えていかねばなりません。
医師が足りない困った困ったと、行政としてなにも打ち出せない「医師不足依存症」ではいけないと考えています。そんな思いで提言を交えた質問をしました。

{一般質問の要旨}

1「地域医療体制」の構築と充実は急務

(問) 
厚岸町立病院の医療圏とはどこを指すのか。

(答)
医療の役割や患者の動向、高度医療機器と手術、入院設備の充足状況などから、従来より町立病院の医療圏は厚岸、浜中両町としている。

(問)
地域医療の中核としての厚岸町立病院に求められる機能とは何か。

(答)
町民が安心してこの地に住み続けるために、現在町立病院の有している内科、外科、小児科と透析治療の常設診療科及び療養病床と二四時間の救急救命をカバーする手術入院施設の維持に努める。退院後在宅での生活を支援するリハビリは重要である。また、整形外科、脳神経内科、循環器内科は釧路市の総合病院と連携を密にして開設していく。ただ、この病院の体制・機能維持には医師の確保が不可欠である。

(問)
地域医療体制をどう充実させて行くか。

(答)
この地で生きる住民の生活全体から医療を捉え、病気だけでない「人」を診る医療が基本とされる地域医療の推進が町立病院の診療方針である。但し、急速に進む医師不足のため現状の医療体制を維持することが大変に難しくなっている。
この急激な医師不足に対応し、町全体で支え合う医療の仕組みづくりが求められる。病気に対応する医療は勿論、検診による疾病の早期発見や広報活動等による予防医療も大切である。

(問)
「地域医療」とは、この地域で医療行為を行っているとか、あの地域の医療がこうだといった「地域の医療」「地域で医療」とは次元が異なるものだ。
保健(予防、健康づくり)・福祉・医療が一体となって住民の生活を支える「体制」そのものを言う。保健との連携、福祉との連携はどうなっているのか。

(答)
保健部門では乳児から高齢者までの健康づくり、介護保険など各部門での課題に対し、町内の医師歯科医師の指導助言を受けているが、従来より全体的取り組みが課題とされる。
福祉部門では障碍福祉の面で訪問診療、訪問相談の充実と、特に重度の障碍者の自立を補う医療的ケアが必要とされる。

(問)
地域医療体制の充実に欠かせない「医療連携」を町はどのように構築していくのか。

(答)
先ずは、医師確保に努め、その上で医療機関相互の診療や投薬の情報提供の推進を図り、医療機関が別々に管理する医療データを個人でも管理しながら関係機関相互に役立てられる仕組みづくりが求められる。日常を診るかかりつけ医から、専門的な内視鏡・CT等の高度な検査手術入院が必要となった場合には、町立病院や総合病院につなげるなど、関係医療機関の役割分担と連携が求められる。

(問)
町立病院と釧路市の総合病院等の連携により、整形外科、脳神経外科、循環器内科の定期的外来が行われていることは高く評価する。と同時に厚岸郡での中核病院として、厚岸浜中両町の診療所との連携はどの程度進んでいるのか。

(答) 
関係医療機関の連携を図るため、地域を越えて課題を共有し、新たな協議の場の提案を行うべく、担当者間での打ち合わせに入っている。少ないスタッフで少しでも効率よく診療を行うため医療情報が欲しいとお願いしている。

2、受診制限と医療情報共有のシステム

(問)
町立病院は投薬歴などの医療情報が欲しいと言う、対する診療所側は勤務時間外に呼び出され、膨大なカルテを探すのでは体が持たないと言う。これでは解決は遠い。
両町と医師歯科医師が一堂に会し、医師等に負担のかからないシステムを考えるべきだ。
例えば、保険証や受診カードと一体となった医療手帳を患者に持たせ、各病院・診療所等は今回の投薬(注射や薬)の情報をその手帳に記載し、患者に返却する制度を作る。
受診にはカード・保険証と共にこの手帳が必要となれば、初めて診る医師も今までの受診情報が一目でわかる体制だ。
先ずは投薬情報の共有から始めてみてはどうか。

(答)
浜中町とは医療機関の連携につき話合いの場を持つことになっている。提案の件は、参考にし乍ら考えて行きたい。

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